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伊集院静のことば「風の中に立て」 [読書]

風が吹かない週末に途方に暮れるのは、どんなに小さいことかと思い知らされる「風の中に立て」の伊集院さんの最新の出版書を読む。

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弟さんと前妻夏目雅子さんを早くに亡くされ、さらに昨年11月に亡くなられた伊集院さんの死に対する向き合い方の幾つかが名言集として綴られている。

その中で心に残った言葉は、「人の死は、生きている人その人と二度と逢えないだけのことで、それ以上でも以下でもなく、その人は生き残った人たちの中で間違いなく生きている。」というところ。

そしてもう一つ、「良い本、良い小説は一度読み終えてから、十年後、二十年後に読んでみると、初めて読んだ時には発見できなかったものを見つけることができる」と、良い本との再会は友人との再会に似ていると。

人も書も、接する側の成長によって見え方、読み方が違うからと、再会する友人から見た自分がどれだけ価値のある生き方をしてきたかを問われた際、中々厳しいなと、まだまだ甘いなと、これからでも間に合うかなと、残り少ない人生をも考え直させてくれる名言集であった。
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「ゼロで死ね」ビル・パーキンス著 [読書]

最高気温9℃の今日、昼前後の少しは暖かい時間を狙って2時間程、顔は痛いが防寒対策でまだ楽しめた。
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さすがに来週の寒波では無理。

さて還暦後2年目に突入、同じ仕事を続けながら好きなウインドし、遅ればせながら上場投資信託を少しずつ勉強し、平均健康寿命72歳を意識していたところ、ハッと目を覚まさせられた本。
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残った人生を、十分に生きる1つの考え方を教えられた。

「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくり」、「人生は経験の合計」という言葉が刺さり、平均健康寿命までの約10年、今出来ることを計画的にやろうと。

まず短期的にはやっとコロナ5類への引き下げが見えてきたので、幹事として春以降に大学のサークルの同窓会の開催をアナウンスすることから始める。
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真の価値@伊集院静 [読書]

好きな作家、伊集院静氏の新成人へのメッセージが今日の新聞の広告に載せられていた。
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「地位や名誉や賞賛でもない、真の価値を探し、それを獲得するために生涯はある。」という言葉は、新成人だけでなく、自分の歳でも響く言葉だ。

本日もウインドに行き、終わったあとその仲間らと一緒の昼食にて、自立してゼロから人のためのビジネスを立ち上げている一人の、差別化を図ったアイデアを出し頑張っている姿に賞賛を送っていた。
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己の楽しみ、ハードウェアのことを興味に持ち続けることもいいが、真の価値を獲得する生涯を意識しながら過ごすのも重要だと、この歳になってからだからこそ、ハッと気付かされた次第である。
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「山へようこそ」 石丸謙二郎 著 [読書]

我々ウインドサーファーの大先輩、石丸さんが本を出版されたので、早速購入して拝読した。
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山というのは征服する達成感が一番かと思っていたが、植物や鳥の声や、さらに人との交わり等、知らなかったことが随分あり、こういう楽しみがあるんだと新たに認識させて頂いた。

またウインドの風の話を、山の風に当てはめて語られているところも我々としては、その比喩としてとても分かりやすかった。

植物でチングルマの話を書かれておられ、高校生時代に読み尽くした新田次郎の「雪のチングルマ」をことを思い出し、彼の作品も、物語の至る所に植物が描写されていて、ああ、山をやる人は同じなんだなと改めて感じた次第である。

山とは無縁の自分が、重い腰を上げる点火剤になる本だったと思える日が来ることを期待したい。
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代官山 蔦屋書店 [読書]

代官山 蔦屋書店へ。
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旧山手通りの、日曜、祝日9:00~19;00の路上パーキング無料の恩恵に預かる。
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10時頃から行ったところ、既にパーキングスペースはほぼ満車状態だったが何とか入れる。
ショップに駐車場も120台分あるので問題ないが、お金が掛からず時間を気にせずいられるこの条件っていい。

さてその蔦谷のビルディングは3つあり、その中でも興味があったのは、この2番目。
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特に驚いたのは雑誌カーグラフィックを創刊号から現在まで全部揃えていてそれが閲覧でき、且つ購入出来ること。
その価格は、
創刊号~50号:¥10,500
60年代:¥5,250
70年代:¥3,150
80年代:¥2,100
90年代:定価

これだけで、約1時間じっくり読んでしまった。

さらに、1つめのビルディングの1階のソファーが落ち着いていていい。
ここで、「サムスン式 仕事の流儀 5年で一流社員になる」を斜め読みにて完読。
明日からの仕事への取り組み方が少し変わる気がする。

そして、最後に雑誌を購入して、雑誌にRFIDと印字されたタグを発見。
そして、それを透かしてみると、そのアンテナが見える。
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FeliCaやNFCに用いられている13.56MHzでは10cmないし、4cm以内での使用しか使えないので、Webにてこの蔦屋書店のシステムを調べてみると「NECがUHF帯RFIDタグ80万枚を活用した販売・在庫管理システムを構築した。」とある。

気になっていたセキュリティー。
UHF帯の860~960MHzだから、数mはこれで感知しているのでしょう。
ちょっと業界っぽい話。

次回は、音楽のところで半日過ごそうと思う程、Tsutayaの新しい書店という空間の提案、すばらしい。


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伊集院静 大人の流儀 [読書]

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好きな作家の一人に伊集院静がいる。
単行本、文庫本は読み漁り、最近自分の自叙伝に近い「大人の流儀」という本が出たのだが、これが結構為になる。
人の叱り方、旅、酒、食、喧嘩、運、仕事、そして最後に「妻、夏目雅子と暮らした日々」が大人の視線で書かれている。
今まで小説を読んでいたときは彼のこのような生き様、考え方は知らずに読んでいたが、この前、TBSの情熱大陸を観たり、この本を読んだりして、どうしてこんな惹かれる小説が書けるのか少し判って来たような気がする。
王道をズバッといき、人生楽しみながら、ちょっと悪でそれでいて人のことを思いやれる優しさ。
男の俺でも惚れる生き方、世の綺麗な女性が惚れるのも理解出来る。
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空の上の読書 [読書]

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出張にて飛行機で移動することが多いので、その時間は読書と決め込んでいる。
仕事で忙しい時は、プレゼン発表の当日ぎりぎりまで飛行機にてNote-PCを開けてカチャカチャ資料を作成しているが、そんなせわしい空の旅人にはなりたいわけではなく、席に座って離陸するときから着陸して離席するまでフルに時間が使える読書がいい。

さて、私の本の選び方に関しては、ある作者に決めると、とことんその人の小説を読みあさる傾向にあり、宮本輝、伊集院静、石田衣良ときて、最近ちょっと嗜好を変えて三島由紀夫を読み始めている。
 
三島由紀夫というと私の知る限り陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地にて割腹自殺を図ったというあまりに衝撃的な事実だけが頭に残っており、さすがに小説を読むことさえ躊躇していたが、この年になって読んでみようかという気になって最近読み始めたところである。

実際に読んでみると昭和20年から30年代の作品にも拘らず、結構現代にも通じる判りやすい作品もあり、安部譲二を題材にした「複雑な彼」はその代表的な作品かも知れない。

とにかく、彼の文章はやはり東大法学部卒、大蔵省入省したエリートらしく、文章の表現力はすばらしく、構成も読者の興味を彼の思うようにコントロールするべく作られている。

今までの記事が「ですます調」にて文章を書いていたのが、読書に関する記事は何故か「ですます調」でなくなっているところが何となく自分も解説者ないし評論家のような立場で書いているからだろうか?

ということで、本日は写真にある「金閣寺」を購入し、明日のフライト時に読もうと思っている。
しかし、最近、文庫本の表紙がリニューアルされているものが多くなっており、それによって少し販売増加に寄与しているらしいが、この「金閣寺」の表紙はまさに金箔そのもののような真っ金、金。
ちょっと派手過ぎるので、すかさず本屋で、「カバーお願いします」と言ったのはいうまでもない。

さて、明日は京都、大阪。